今日は岡崎市美術博物館に「色彩の詩人 シャガール展」を見に行ってきました。月曜日に渋谷・Bunkamuraで「青春のロシア・アヴァンギャルド」を見てきましたので、シャガール関係の展覧会はこの1週間2回目。今日の岡崎の展覧会は文字通り、最初期から晩年までシャガールのキャリアを総括するような展示内容でしたが、Bunkamuraの展覧会で学んだ当時のロシアの前衛芸術運動の流れが頭に入っていましたので、それとシンクロさせてよく理解することができました。さて、この岡崎市美術博物館は地方の美術館にしてはたまに非常に充実した展覧会を開催するのでお気に入りなのですが、今回もなかなか素晴らしい内容でした。今回の目玉は「シャガールの箱」と呼ばれるモスクワ国立ユダヤ劇場の装飾作品の完全展示。8m近い横幅を持つ「ユダヤ劇場への誘い」を中心に7点の大型壁画で構成されているのですが、これは圧巻でした。全体を通じ、油彩あり、版画あり、タペストリーありと非常にバラエティに富んだ展示内容であり、非常に良かったと思います。お近くのみなさんには是非お勧めしたい展覧会でした。
アート
今日は岡崎市美術博物館に「色彩の詩人 シャガール展」を見に行ってきました。月曜日に渋谷・Bunkamuraで「青春のロシア・アヴァンギャルド」を見てきましたので、シャガール関係の展覧会はこの1週間2回目。今日の岡崎の展覧会は文字通り、最初期から晩年までシャガールのキャリアを総括するような展示内容でしたが、Bunkamuraの展覧会で学んだ当時のロシアの前衛芸術運動の流れが頭に入っていましたので、それとシンクロさせてよく理解することができました。さて、この岡崎市美術博物館は地方の美術館にしてはたまに非常に充実した展覧会を開催するのでお気に入りなのですが、今回もなかなか素晴らしい内容でした。今回の目玉は「シャガールの箱」と呼ばれるモスクワ国立ユダヤ劇場の装飾作品の完全展示。8m近い横幅を持つ「ユダヤ劇場への誘い」を中心に7点の大型壁画で構成されているのですが、これは圧巻でした。全体を通じ、油彩あり、版画あり、タペストリーありと非常にバラエティに富んだ展示内容であり、非常に良かったと思います。お近くのみなさんには是非お勧めしたい展覧会でした。
今日は東京出張でしたが、隙間時間を見つけて、Bunkamura ザ・ミュージアムでこの週末より始まった「青春のロシア・アヴァンギャルド シャガールからマレーヴィチまで」に行ってきました。この展覧会はフランスのキュビスムとフォーヴィズムの強い影響を受け、20世紀初頭にロシアで発生した前衛的芸術運動(ロシア・アヴァンギャルド)の画家たちの作品を集めたもの。具体的にはネオ・プリミティヴィズムから立体未来派、スプレマティズム、ロシア構成主義、そしてスターリンの前衛芸術弾圧後の社会主義的リアリズムまでをカバーする内容でしたが、たった20年にも満たない短い期間の中で、20世紀の芸術の革命である抽象化が急速に進み、弾圧で多くの画家が海外に亡命し、一気に消えていく様がよく分かりました。中でも良かったのが、カジミール・マレーヴィチの立体未来派の作品「刈り入れ人」とピロスマニの素朴派の作品。カンディンスキーの作品が一点、それも初期の印象派の影響が強い風景画しかなかったのが残念でしたが、名古屋ではなかなか見られないBunkamuraらしい展覧会で思いのほか楽しめました。
今日は名古屋ボストン美術館で今日開幕した「クロード・モネの世界」に早速行ってきました。今回は「ルーアン大聖堂」、「睡蓮」、「チャリングクロス橋」などモネの油彩24点を中心に、ルノワール、コロー、ミレー、セザンヌ、シスレーなどバルビゾン派および印象派の作品が展示されています。またボストン美術館らしく、モネがアメリカ絵画に与えた影響を伝える展示も見られました。今回展示されているモネの作品の多く(たぶん3分の1くらい?)は過去の名古屋ボストン美術館での展覧会で目にしているものでしたので、個人的にはあまり目新しさがなかったですし、超目玉というクラスの作品がない(「ラ・ジャポネーズ」が来ていないのは痛い)のでもう一つという印象は残りましたが、まあ一定水準以上の作品が並べられているのは事実ですので、名古屋で開催される展覧会としてはレベルが高かったと思います。なお今回の展示で一番良かったのはセザンヌの「池」。非常にセザンヌさしさが感じられる中にも屋外の自然な光が鮮やかでもっとも目を惹きました。モネの作品では1864年というモネがまだ20代前半に描いた「オンフルールのパヴォール通り」が良かったです。まだ作風が確立する前の作品ですが、遠近が強調された非常にはっきりとしたコントラストのある風景画でした。
ちなみに名古屋ボストン美術館は来年4月に開館10周年記念でゴーギャン展を開催するのですが、そこにゴーギャンの大作「われわれはどこから来たのか われわれは何者か われわれはどこへ行くのか(Where Do We Come From? What Are We? Where Are We Going?)」を展示するようです。個人的にはボストン美術館所有の作品でもっとも見たかった作品ですので、1年後の展覧会ながらいまから楽しみです。
今日は名古屋市美術館で行われている「アメデオ・モディリアーニ展」に行ってきました。月曜日には六本木の国立新美術館で開催されている「モディリアーニ展」に行ってきましたから、今週2回目のモディリアーニです。名古屋市美術館はモディリアーニの「おさげ髪の少女」を保有していることで有名なのですが、そのこともあって開館20周年記念の展覧会として企画されたようです。国立新美術館の方はプリミティブ芸術からの影響にスポットを当て、「カリアティッド」を中心に見せるような展示になっていましたが、名古屋の方はオーソドックスに彼のキャリアを追うという展示内容。しかし、展示内容は名古屋とは思えないほど充実しており、特に1階の最後の部屋に展示されていた5枚の裸婦像は本当に素晴らしかったです。個展で展示した裸婦の絵が猥褻であるとして警察によって撤去されたというエピソードがありますが、決して写実的ではないにも関わらず、妙な艶かしさのある絵でした。そしてこの美術館の至宝「おさげ髪の少女」ですが、いつもは大きなガラスケースの中に展示されているものが、今回は間近で見ることができ、非常に良かったです。彼の作品の中でも飛びぬけて明るく、また純粋無垢な印象を受ける作品ですが、近くでじっくり見るとまったく印象が違いました。残念なのは館内が非常に空いていたこと。ここまでの充実した展覧会はそうありませんので、名古屋のみなさんには是非足を運んでもらいたいです。ちなみにこの美術館には年末、モネの傑作「印象、日の出」がマルモッタンからやってきます!!本当に楽しみです。
今日は昼から東京のお客様を訪問でしたので午前中は六本木の国立新美術館にモディリアーニ展を見に行ってきました。モディリアーニと言えば、首が長く、面長の顔立ちに、瞳がないアーモンド型の目が印象的な肖像画のイメージが強いと思いますが、今回の展覧会ではそのオリジナルな様式を確立する流れが非常によく分かる展示内容となっていました。特に初期においてはピカソ同様、プリミティブ芸術に大きな影響を受けており、今回の展覧会でもその時代の「カリアティッド」の作品を多く見ることができました。これまで彼の作風はどのように確立されたのかと思っていたのですが、実際の作品を見ることで、少しその線が繋がったような気がします。ちなみに現在、名古屋市美術館でもモディリアーニ展が開催されていますので、近日中にそちらにも行ってこようと思います。
今日は先日、上野の国立西洋美術館でスタートした「ウルビーノのヴィーナス 古代からルネサンス、美の女神の系譜」を見に行ってきました。この展覧会は古代から近代までのビーナスを主題とした作品を集めたもの。今回の目玉は展覧会のタイトルにもなっているティツィアーノの「ウルビーノのヴィーナス」でした。この作品は後にマネの問題作「オランピア」に大きな影響を与えたことでも有名ですが、ビーナスという神でありながら、その肉体は非常にみずみずしく透明感があり、また艶かしい視線が見る者に向けられ、非常に妖艶な印象を受ける作品です。また今日、実際にこの作品を見て感じたのはその保存状態の素晴らしさ。1538年の作品ですから、既に470年もの月日が流れていますが、色彩の鮮やかさといい、本当に素晴らしい作品でした。やはり傑作と呼ばれるものは、それだけの理由があると実感しました。行って良かったです。
今日は新宿での仕事が終わった後、渋谷のBunkamuraに寄り、先日開幕した「ルノワール+ルノワール展」を見てきました。これは開催が発表されたときから本当に楽しみにしていた展覧会だったのですが、本当に素晴らしかったです。基本的なコンセプトはピエール=オーギュスト・ルノワールの絵画と、その息子である映画監督のジャン・ルノワールの映像作品を一緒に展示するというもの。Bunkamuraらしい企画だと思いましたが、息子ジャンの映像の中には父親の絵画のモチーフがふんだんに用いられていることが分かり、親子で一つの情景を共有している様がよく分かりました。ポスターの写真はジャンの「ピクニック」という映画のワンシーンですが、完全に父親の「ぶらんこ」がモチーフになっています。
まあ、そんな話はこれくらいにして絵画の話に移りましょう。今回の展覧会ではオルセーから超一流のルノワールの傑作が何点も来ています。中でもポスター(左写真)に使用されている「田舎のダンス」を筆頭に、「陽光のなかの裸婦」「ぶらんこ」「アルフレッド・ダラス夫人」の4作品は数年前にオルセーで購入した図録にも収録されている傑作で、これをまとめて日本で見られたことには感動しました。それも何故かBunkamuraの展覧会はいつも比較的空いており、今日もゆっくり絵画に集中することができました。ゴールデンウィークまで開催されていますので、是非お出掛け下さい。
今日は名古屋市美術館で今日から開幕した北斎展に行ってきました。今回の展覧会は「おなじみの北斎、初めての北斎、どちらも満載」というサブタイトルが付けられていますが、文字通りそのような内容になっていました。北斎と言えば、やはり「富嶽三十六景」というイメージが強いのですが、1階で展示されていた肉筆風俗画は私にとって文字通り「初めての北斎」でした。2階には「富嶽三十六景」が展示されていましたが、やはり、「神奈川沖浪裏」で描かれる波の迫力、「凱風快晴」の赤富士の美しさ、そして「江戸本所割下水」の西洋絵画的な構図には感激しました。「神奈川沖浪裏」がゴッホなど印象派の画家に大きな影響を与えたことは有名ですが、確かにそれだけの力のある作品だと再認識しました。
今日は名古屋市博物館で開催されている「トプカプ宮殿の至宝展〜オスマン帝国と時代を彩った女性たち」を見に行ってきました。この展覧会は以前、東京都美術館で開催されたものが巡回してきたものですが、トプカプ宮殿博物館とトルコ・イスラム美術博物館所蔵の様々な装飾品等を見ることができました。オスマン帝国というのは絶大な力と財力を誇っていたのでしょう。何から何まで、黄金と宝石で装飾されています。ある意味、一番すごかったのはハエを掃うほうきのようなものまで、金とダイアモンドでできていました。今回の目玉はポスターにも使われている18世紀のターバン飾りですが、これは本当に大きく、美しく、光り輝いていました。中央のエメラルドは262カラット(5cm×4cm)ですよ。その周りにも大粒のダイヤがこれでもかというくらい使われています。高校のとき、世界史でオスマントルコがどうのこうのと勉強したのを覚えていますが、今日のように実際にその時代のものを見ることで、単なる知識がよりリアルなものとして感じられたような気がします。
今日は名古屋ボストン美術館に「ボストン美術館 浮世絵名品展」を見に行ってきました。ボストン美術館は多くの日本美術のコレクションを有することで有名ですが、今回はそのコレクションの中から肉筆5点を含む約150点の浮世絵が展示されていました。日本人ながら浮世絵を見る機会はあまりありませんので、なかなか評価をするのは難しいのですが、写真の看板にも使用されている歌川国政の「市川鰕蔵の暫」の単純化されながらも動きが感じられる構図には圧倒されました。全体の展示は浮世絵版画の誕生から幕末までの展開を時代を追っているため、浮世絵の発展と普及の様子が非常に良く分かりました。しかし、どの浮世絵も本当に保存状態が素晴らしい。鮮やかな色彩はまるでいま刷り上ったかのようでした。名古屋の後は新潟、福岡、東京を巡回しますので、お近くのみなさんは是非どうぞ。
今日はあまりに仕事が溜まり過ぎていたので休日出勤をしたのですが、休日出勤をした日はできるだけ夕方から遊びに行くことにしています。そうすることで、なんとなく休みを取ったという気になり、気分が軽くなるのです。ということで今日も仕事を5時で切り上げ、栄の松坂屋美術館で開催されているキスリング展に行ってきました。
キスリングはモディリアーニやフジタらと並ぶエコール・ド・パリの有名画家ですが、ここまでまとまった展覧会はあまりないのではないでしょうか。キスリングと言えば、写真のポスターにも使われているモンパルナスのキキを中心としたすっとした女性の絵というイメージが強いのですが、今回、彼のキャリアを追って見てみると様々な変遷があることがよく分かりました。初期の絵は完全にセザンヌです。20代前半の静物画はまるでセザンヌであり、その後の風景画もセザンヌの大きな影響が感じられました。そしてそのすぐ後にはキュビズムの大きな影響を受けています。しかし、キュビズムにどっぷり浸かるのではなく、それとは一定の距離を置き、自らの作風を創り上げていく様がよく分かりました。キャリアの中盤以降は17世紀のオランダ絵画への回帰なども見られ、非常に興味深かったです。しかし、こういった画家の一生を追うような展覧会を見ると、自分自身も多くの歴史に残る画家のように、後世に残るようなオリジナルな何かを生み出したいと強く思います。
今日は昨日のフェルメールに引き続き、上野の東京都美術館で開催されている「フィラデルフィア美術館展 印象派と20世紀の美術」に行ってきました。昨日はフェルメールの「牛乳を注ぐ女」に一発KOされましたが、こちらの展覧会は総合力が凄まじかったです。ある意味、先日、同美術館で開催された「オルセー美術館展」を超えていたといっても過言ではありません。「美のオールスター47作家、奇跡の饗宴!」というキャッチコピーが付けられていますが、本当にその通り。写実主義(バルビゾン派)から印象派、後期印象派、キュビズム、フォーヴィズム、抽象絵画、エコールドパリ、シュールレアリズムまでの絵画史を、巨匠達の名作によって俯瞰するような素晴らしい内容でした。本当に素晴らしい作品ばかりでしたが、中でも特に良かったものを3枚挙げるとすれば、ピサロの「午後の陽光、ポン・ヌフ」、セザンヌの「カルチエ・フール、オーヴェル=シュル=オワーズ」、ピカソの「三人の音楽師」になるでしょうか。今回はルノワールの「大きな浴女」とマティスの「青いドレスの女」がメインの扱いをされていますが、この2作品に限らず、本当にクオリティの高い作品が集まっています。これもフェルメール同様、見逃せません。
東京ではこの秋、大注目を浴びている2大展覧会が開催されているのですが、この週末はこの2つの展覧会を一気に回ってきました。そのうち、今日はまず乃木坂の国立新美術館で開催されている「フェルメール「牛乳を注ぐ女」とオランダ風俗画展」に行ってきました。フェルメールは17世紀オランダの風俗画家で、30数点しか作品を残していないことでも有名な画家。ということで彼の作品にはなかなかお目にかかれないのですが、私個人として彼の作品を直接目にするのは「画家のアトリエ」、「窓辺で手紙を読む若い女」に続き、3作目となりました。それだけに事前の期待も大きかったのですが、今回の「牛乳を注ぐ女」は本当に素晴らしかったです。たぶんこれまで何だかんだで1万点くらいの絵画を見ていると思いますが、たぶんこの作品が過去最高の素晴らしさでした。今日は全部で90分程度しか時間がなかったにも関わらず、45分くらいはこの絵の前で立ち尽くしていました。またその後も(混雑してきたということもありますが)他の絵を見ようという気が失せてしまうほどの衝撃でした。12月17日までと会期末が近付いてきましたので、東京の皆さんは是非、明日にでもお出掛け下さい。これを見逃すのは一生の損失です。ただ滅茶苦茶混雑するので、朝イチで出掛けて、開場と同時にフェルメールまで直行することをおススメします。
今週末は東京であすなろ塾の講師を務めました。ここ数年は私の出番を減らしてもらっているため、全12日間のうち、担当パートは3日半しかないのですが、今回も非常に楽しいあすなろとなりました。毎回いろいろな出会いがあり、本当に素晴らしいです。みなさん、ありがとうございました。さて、今日の講義は午前中だけで出番が終了したため、午後は上野の国立西洋美術館でムンク展を見てきました。いまの東京は本当に魅力的な展覧会が複数開かれているのでどれに行こうかかなり迷ったのですが、ムンクは印象派から表現主義への間を繋ぐ重要画家の一人ですが、その作品をじっくり見たことがなかったので、今日はムンクにしてみました。
今回の展覧会はオスロ市立ムンク博物館から持ってきた油彩が中心だったのですが、各種フリーズを中心にムンクが試みた装飾プロジェクトを紹介するような展示となっていました。彼の代表作は「生命のフリーズ」に多いのですが、そこからはあの有名な「叫び」こそありませんでしたが、「不安」(画像の看板に使われている作品)、「絶望』、「吸血鬼」、「灰」、「赤と白、「メランコリー」などの一連の作品が展示されていました。この充実度合いは凄まじかったです。あとは「叫び」と「マドンナ」が来ていれば完璧だったのではないでしょうか。もっともこの2作品は3年ほど前に盗難騒動があったばかりなので、持ち出しが難しかったのかも知れません。ムンクは、不安と愛、そして死を描いているとよく言われますが、今回、彼のキャリア全体を眺めてみて、それがよく伝わってきました。
昨日・今日とあすなろ塾で講師を務めてきましたが、今日の講義終了後、会場のすぐそばにある損保ジャパン東郷青児美術館に寄って、「ベルト・モリゾ展」を見てきました。モリゾは初期印象派における最も有名な女流画家。画家としても有名ですが、「すみれのブーケをつけたベルト・モリゾ」や「バルコニー」といったマネの傑作でモデルとして描かれていることでも有名な女性です。今回は個人所蔵の作品を中心に60点ほどが展示されていました。私がモリゾと最初に出会ったのは、パリのマルモッタン美術館に行ったとき。マルモッタンには、印象派の名前の由来ともなっているモネの「印象・日の出」を目当てに見に行ったのですが、ここで多くのモリゾ作品と出合ったのです。その中でも印象的だったのが「桜の木」という作品。この作品は油彩としては3作品が制作されているのですが、その1作目が今回の展覧会に来ていました。完成度ではマルモッタンのそれの方が高いとされていますが、この1作目も素晴らしかったです。会場は結構空いていてゆっくり見られましたので、おススメしたいと思います。
今日は名古屋ボストン美術館に先週末より始まった「レンブラント版画展」を見に行ってきました。レンブラントはエッチングを用いた最初期の画家の一人ですが、今回はエッチングを中心に100点を超える版画が展示されていました。本当に最初期の作品は若干作業が雑なところが見られ、それが数年で大きく改善している様がよく分かりましたが、今回の目玉としてはあの有名な「百フルデン版画(説教をするキリスト)」が展示されていました。これはエッチングだけではなく、ドライポイントやエングレービングも併用した作品ですが、非常に刷りの状態も良く、素晴らしい作品でした。その他、「三本の木」といった風景を描いた版画が良かったです。ちなみに人出ですが、エッチングというマニアックな展覧会ではありましたが、レンブラントということでか、そこそこお客さんが入っていました。
今日の午前は大阪のお客様を訪問。午後が空いたので天保山のサントリーミュージアムで開催されているロートレック展を見てきました。ロートレックといえば、ムーラン・ルージュなどのポスターのイメージが強く、特に好きな画家でもないのですが、地下鉄の駅に張られていたポスター(写真と同じデザインのもの)に使用されている「女道化師 シャ=ユ=カオ」に強く惹かれ、見に行くことにしたのです。この絵はオルセーから持ってきたものですが、色使いといい、構図といい、モデルの自然な感じといい、素晴らしい作品でした。彼は37歳という若さで亡くなったのですが、その2年前に描かれた「騎手」という馬を描いた作品や、彼が初めて手掛けたポスター「ムーラン・ルージュ、ラ・グーリュ」なども素晴らしかったです。全体として非常にレベルの高い展覧会で、わざわざ出掛けた価値があったと感じました。しかし、その後、この展覧会が11月に名古屋にやって来ることが発覚!あちゃーっ、これには参りました
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今日は岡崎の岡崎市美術博物館に「ルートヴィッヒ美術館コレクション ピカソ展」を見に行ってきました。この美術館は緑豊かな岡崎中央総合公園の中にあるちょっとバブリーな感じがする妙に立派な美術館。調べてみたら着工が平成5年なのでまさにバブルの末期に計画が進められていたのでしょう。更に調べたところ、この美術館は岡崎にある徳川家(家康は岡崎城で生まれました)の文化財等を保存することを目的に作られているそうです。そんな箱のことはともかく、この美術館はその素晴らしいロケーションと地方美術館にしては充実した展覧会が開催されることから、お気に入りの美術館の一つとなっています。
で、今回は「ルートヴィッヒ美術館コレクション ピカソ展」を見に行った訳ですが、彼の長いキャリアを俯瞰するような展示内容でなかなか良かったです。キュビズムの展開を筆頭にキャリアにおいて何度も作風を変え、膨大な作品を制作し続けたことには本当に圧倒されます。今回の展示作品の中では新古典主義時代の「手を組んだアルルカン」が目玉とされていましたが、やはりグッと惹かれる存在感がありました。来週は名古屋ボストン美術館に「レンブラント版画展」を見に行こうと思っています。
今日は上野の国立西洋美術館で開催されている「パルマ - イタリア美術、もう一つの都」を見に行って来ました。イタリア美術というとフィレンツェ・ローマ・ヴェネツィアといった都市が挙げられますが、今回の展覧会ではパルマでコレッジョやパルミジャニーノらにより始められた「パルマ派」の功績を見ていこうという企画。正直、イタリア絵画の知識は乏しいのですが、コレッジョの「階段の聖母」は素晴らしかった。フレスコ画を剥がしてカンバスに移したものですが、本当に優しげな表情をした聖母子像で、完全に心を奪われました。やはり宗教画は見慣れていないので、良し悪しがいまいち分からなかったのですが、お盆の国立西洋美術館にしては空いていましたし、全体としては良い展覧会でした。
今日は名古屋市美術館で開催されている「生誕100年記念 ダリ展 創造する多面体」に行ってきました。日曜日ということで館内は結構混み合っていましたが、なかなか充実した内容で楽しめました。今回の企画展は油彩だけではなく、広告デザインや舞台衣装など彼の幅広い活動を総括するような内容になっていましたが、やはりもっとも印象が強いのは、シュールレアリスム時代の作品群でした。特にポスターにも使用されている「奇妙な廃墟の中で自らの影の上を心配でふさぎがちに歩き回る、妊婦に形を変えるナポレオンの鼻」は彼のシュールレアリスム作品としての集大成といった作品で素晴らしかったです。フェルメールの「窓辺で手紙を読む若い女」をモチーフにしながらも、ダブルイメージで敬愛するベラスケスの自画像を表現した作品も見事でした。
今日は愛知県美術館で開催されている「プライスコレクション 若冲と江戸絵画展」に行ってきました。正直なところ、それほど期待せずに行ったのですが、これがもう本当に素晴らしかったです
。左写真のポスターにも使用されている伊藤若冲の「鳥獣花木図屏風」(画像はこちらとこちら)。写真ではこれまで何度も見ていましたが、実物はそれはもう圧巻でした。屏風1枚につき43,000というマス目を使ってモザイクのように描かれたこの作品。その独創性、技法、デザイン、色彩感覚のいずれをとっても見るものの目を釘付けにする圧倒的な迫力を放っていました。また同じく若冲の「紫陽花双鶏図」(画像はこちら)で描かれている鶏の羽の美しさ、そして強烈なまでの存在感。本当に素晴らしいの一言です。その他、若冲以外にも円山応挙や長沢芦雪など、本当に素晴らしい江戸絵画を満喫しました。しかし、同時に感じたのはこうした名作が日本ではなく、アメリカに持ち出されているということの寂しさです。もちろんそれが故に良い状態で保存され、我々がこのように目にすることができているのかも知れませんが。
東京、京都、九州と巡回してきたこの展覧会も名古屋が最後。それも6月10日で終了です。まだご覧になっていない方は是非足を運んでみてください。江戸時代の日本にこんなに素晴らしい美術が存在したことに、改めて驚かされることは間違いありません。
今日は三重県津市にある三重県立美術館まで「シャガール展 愛と夢、そして幻想」を見に行ってきました。これは同美術館の25周年記念として開催されたものですが、全国の美術館よりシャガールの作品をかき集めたような展示内容になっていました。特に良かったのが、今回のポスターなどにも使用されている「枝」という作品。花嫁と新郎、鶏、牛、花、エッフェル塔など、彼が好んで描いたモチーフが全体に散りばめられているのですが、写真で見るよりも数段素晴らしかったです。その他、全体的には油彩と版画が適度なバランスで展示されており、地方の美術館にしてはなかなか良い企画展であったと思います。
今日は乃木坂の新国立美術館で開催している「大回顧展モネ」に行って来ました。結論:本当に素晴らしい企画展でした。オルセー美術館を中心に世界中の美術館からかき集めた100点近いモネの作品が一挙展示されており、それは本当に壮観でした。今回の目玉は左の看板写真にも使われているオルセー所蔵の「日傘の女性」。あまりにも有名な作品ですが、個人的にはこれにはあまり惹かれませんでした。しかし、それ以外にもあまりにも素晴らしい作品が多く、興奮から顔がニヤけてしまう
程でした。我ながら不気味だと思いながら鑑賞していたのですが、特に気に入ったのはパリのマルモッタンから持ってきた「モネの家(1922-24)」という最晩年の非常に抽象度の高い作品。この絵は5年ほど前にマルモッタンに行ったときにも感激した作品ですが、ここで再会できるとは思いませんでした。この時代の作品は彼が盲目状態にあったことと一緒に語られ、「目が見えないからこんな何を書いているか分からないんだね。どこに家があるかさえ分からない」と言われることが多いのですが、私には遂に対象物を描くことから解き放たれ、真の意味で光と色彩を手に入れた瞬間であると感じます。そしてモネは美しい風景画を描いた画家ではなく、既存のエスタブリッシュメントに対抗する革命家であったことを再認識させられるのです。
今回はオルセーから「サン=ラザール駅」や「ルーアン大聖堂」、「積みわら、夏の終わり、朝」、「かささぎ」、「アルジャントゥイユのヨットレース」などの傑作が多く来ています。ここまでの作品が日本で見られるチャンスはそうありません。7月2日までやっていますので是非お出掛けください。絶対に後悔はしません。
今日は六本木に先月オープンした国立新美術館に「異邦人たちのパリ 1900−2005 ポンピドー・センター所蔵作品展」を見に行ってきました。今回の企画展はパリのポンピドー・センター(国立近代美術館)の収蔵品の中から、20世紀の絵画を中心とした作品を集めたもの。東京都美術館で開催されているオルセー美術館展で取り上げられている作品の次の時代の作品ということで、近現代フランス美術の流れが非常によく見えました。レオナール・フジタの作品に始まり、モディリアーニ、ピカソ、シャガール、カンディンスキーなどの作品と共に、ポップアート以降の現代美術も展示されていましたが、そのインスピレーションの素晴らしさには感嘆しました。時代背景から抽象的なアートが多かったですが、その展開が見られたのは良かったです。
それにしても国立新美術館は素晴らしい施設でした。黒川紀章の設計ですが、外観の独創性という内部の開放感といい、国立美術館に相応しい立派なものでした。また今後の企画展も次はモネの大回顧展、その次はフェルメールがやってきます。当面大注目の美術館になりそうです。
今日は昨年東京で20万人を動員した「大エルミタージュ美術館展 いま甦る巨匠たち400年の記憶」を観に行ってきました。名古屋でこの水準の展覧会が開かれることは少ないこともあり、館内は非常に混雑していましたが、確かに素晴らしい内容でした。いくつも惹かれる作品がありましたが、特に良かったのはフランソワ・フラマンの「18世紀の女官たちの水浴」とゴーギャンの「果実を持つ女」という女性を描いた2枚の作品。まったく毛色が異なる2枚ですが、いずれも素晴らしかったです。特に前者は完全な一目惚れ状態でした。その他もシャルル=エミール・ジャックの「牧場の羊」や、エドモン=ジョルジュ・グランジャンの「エトワール広場から見たシャンゼリゼ風景」なども、その前で5分は立ち止まっていたのではないでしょうか。先日のオルセー美術館展も良かったですが、こちらもそれに負けないくらいのクオリティーがありました。今度の週末は六本木の国立新美術館に「異邦人たちのパリ 1900−2005 ポンピドー・センター所蔵作品展」を観に行こうと計画しています。
今日は東京出張でしたが、急遽会議のスタート時間が変更になったため、その時間を利用し東京都美術館で行われているオルセー美術館展に行ってきました。週末は入場制限必至の展覧会ですが、平日ということもあり、混雑はしていましたが、まともに絵が見れないというような状況までにはなっていませんでした。本当にラッキー!今回はオルセー美術館展にしては超目玉がないなと思っていたのですが、これが実際に見てみると、やはりすごい!一つひとつの絵画の質が違います。展覧会でこんなに興奮したことはないという位の興奮をしました。この展覧会は4月8日まで上野で行われていますので、みなさんにも是非訪れて欲しいと思います。本当に最高です。4年前にフランスを旅行したときにオルセーには行っているのですが、今回の展覧会でまたゆっくり行ってみたいという想いを強くしました。
